【Money1】 韓国「ダンピング輸出して韓国内ではボロ儲け」なぜこうなったのか?
【Money1】 韓国「ダンピング輸出して韓国内ではボロ儲け」なぜこうなったのか?
【Money1】 韓国「ダンピング輸出して韓国内ではボロ儲け」なぜこうなったのか?
・赤字輸出が常態化した
韓国メディア『東亜日報』の1981年12月24日付けの記事に、韓国の輸出企業がどのような惨状に陥っているのか赤裸々に書いていました。
驚くなかれ、
主力輸出品目17種のうち、14品種が製造原価の42~69%で輸出されている
――というものでした。この当時の主力輸出品目というのは、カラーテレビ、セメント、乗用車などでしたが、
そのほとんごが原価割れで輸出されていたのです。
ダンピング輸出です。原価の約70%だとしても、輸出すればするほど30%ずつ赤字が積み上がるのです。
例えば、当時海外に輸出していた「14インチのカラーテレビ」。
製造原価:253ドル
輸出価格:180~185ドル
⇒原価の71~73%で輸出
「小型乗用車」は、
製造原価:4,215ドル
輸出価格:2,800ドル
⇒原価の66%で輸出
で、同じモノが韓国内では「5,270ドル」で販売されていました。製造原価の1.25倍の価格です。
韓国内では25%の利益を乗っけて販売していたのです。
他にも、例えば「小型冷蔵庫(180リットルサイズ)」は、
製造原価:250ドル
輸出価格:165~180ドル
⇒原価の66~72%で輸出
で、同じモノが韓国内では「378ドル」で販売されていました。製造原価の1.51倍の価格です。韓国内では51%の利益を乗っけて
販売していたのです。
つまり、総じていえば韓国企業は、輸出を伸ばしていましたが、それはダンピング価格によるものであって、輸出すればするだけ赤字
というのが本当で、そのため韓国内ではボロ儲けできるような値付けになっていました。
なぜこんなことになるのかというと、同紙は――、
「技術と生産性が低く、国産製品の品質が悪く、低い価格でなければ海外市場で競争できないからだと指摘されている」
――と書いています。
ただし、これはモチベーションについては触れていません。
なぜ、ここまで赤字を積み上げる製品輸出をしなければならなかったのでしょうか?
・全ては対外債務返済のための自転車操業!
理由は、朴正煕(パク・チョンヒ)政権、全斗煥(チョン・ドファン)政権が無茶苦茶に対外債務を積み上げたからです。
1981年末時点で対外債務(対外借款)は300億ドルもありました。
この元利償還が同年「50億ドル」に達していました。これに加えて経常収支の赤字が「約64億ドル」。
↑韓国の1981年の経常収支は「-64億8,710万ドル」(黄色のマーカーでフォーカスしたセル)。データ出典は『韓国銀行』の「ECOS」。
粗い勘定ですが、合わせて約114億ドルをどこかから捻出しなければなりません。
これが赤字もいいから輸出をどんどん増やせ――が止められなかった理由です。
外貨建ての負債(返済しなければいけないので債務)をどんどん積み上げて、その返済のために外貨を稼がねばならず、赤字でも輸出しよう――という構図でした。
輸出を増やせば増やすだけ赤字が積み上がりますから、普通なら企業は飛びます。それを避けるために、利益の補填を韓国内市場で行っていたのです。
同じ品目でも韓国内での販売価格の方が高くなり(外国で損する分も利益を出す必要があるのでその分も高くなる)――結果として韓国企業は、韓国人からボロ儲けしていたわけです。
これが、現在になっても「韓国企業はダンピングで輸出を増やし、儲もうけは韓国内で出す」と揶揄されることがある理由です。
この言説は韓国が行っていた「本当のこと」を元にしているのです。
対外債務の増加は赤字輸出を推進するという流れを作り、どれだけ外貨を稼いでも結局、債務返済に使われ、それがまた外貨を借りて資金調達をしなければならない――という負のサイクルを作りました。
この負のサイクルが、やがて「1997年アジア通貨危機」の際に韓国を事実上のデフォルトに追い込むことになるのです。
(吉田ハンチング@dcp)
2025.05.04
https://money1.jp/archives/147730